【シンポ開催報告】東京大阪四会倒産法部シンポジウム「倒産手続のコロナ禍における展開とポストコロナへの展望」

当会では幹事会として『倒産手続のコロナ禍における展開とポストコロナへの展望』(東京三会及び大阪弁護士会の各倒産法部が共催。下記に開催概要掲載)を令和4年4月1日に開催いたしました。

松下淳一教授の基調講演では、「非常事態と倒産法制」というテーマで、非常事態において倒産法制がどのような変容を遂げてきたのかについて、また債権者集会非招集型破産手続(債権者集会を招集しない破産手続。以下「非招集型」といいます。)・期間方式による債権調査手続(以下「期間方式」といいます。)及び事業譲渡の活用による事業再生についての概論をお話いただきました。

またパネルディスカッションの第 1 テーマ「コロナ禍における債権者集会非招集型手続・債権調査期間方式の運用とポストコロナへの展望」では、コロナ禍において、東京地裁で新たに採用されることとなった非招集型について、大阪地裁での実務運用と比較しつつ、債権者集会が果たしてきた機能・効果を踏まえて検討しました。東京地裁における非招集型は大規模事件を対象として非招集型が採用されているのに対し、大阪地裁では平成23年から既に小規模事件を対象として、債権者集会を招集しない運用がなされており、コロナ禍において適用対象を拡大しています。東京地裁・大阪地裁における非招集型の各事案の実際の運用状況の報告がなされたほか、非招集型では債権者集会という情報提供の場がないことから、「情報の配当」という視点からは債権者に対する積極的な情報提供を担保する必要があるといった課題について議論されました。

期間方式についても東京地裁・大阪地裁における各事案の実際の運用状況の報告がなされたほか、同方式が適する事件類型等について議論がされました。

また、第 2 テーマ「コロナ禍の状況下での事業譲渡を活用した事業再生とポストコロナへの展望」では、特にコロナ禍の状況下において、多く見られる事案である抜本的な事業再生のために事業譲渡が必要となる事案においても、事業価値が急激に落ち、その回復の見通しも困難であるために、スポンサー探索や債権者との交渉が難航するといった事案おいて、対応する上での工夫、困難な事案における法的手続の利用にまつわる諸問題等、実務において直面する課題について議論されました。

シンポジウムの詳細については、雑誌『NBL(New Business Law)』の1221号(2022.6.15)から1225号(2022.8.15)に掲載されます。

【開催概要】

1 日時:令和4年4月1日午後1時30分~5時30分

2 開催方法:Zoomウェビナーによるウェブ配信

3 内容 :「倒産手続のコロナ禍における展開とポストコロナへの展望」

第1部 基調講演 講師 松下淳一教授(東京大学法学部・大学院法学政治学研究科)

第2部 パネルディスカッション

第1テーマ 「コロナ禍における債権者集会非招集型手続・債権調査期間方式の運用とポストコロナへの展望」

パネリスト:中吉徹郎部総括判事(東京地裁民事第 20 部)

            北野知広弁護士(大阪)、森円香弁護士(第二東京)

コーディネーター: 権田修一弁護士(第二東京)

第2テーマ 「コロナ禍の状況下での事業譲渡を活用した事業再生とポストコロナへの展望」

パネリスト: 中吉徹郎総括判事(東京地裁民事第 20 部)

            大島義孝弁護士(東京)、森直樹弁護士(第一東京)

コーディネーター: 篠田憲明弁護士(第二東京) 

4 主催:第二東京弁護士会倒産法研究会(幹事会)、東京弁護士会倒産法部、

第一東京弁護士会総合法律研究所倒産法研究部会、大阪弁護士会倒産法実務研究会

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