代表幹事就任のご挨拶

2023年4月

権田修一(52期)

今年度、第二東京弁護士会倒産法研究会の代表幹事を務めさせていただくことになりました権田修一と申します。

当会は 1988年に発足し、35年の歴史を積み重ねて参りました。その間、第二東京弁護士会内での活動にとどまらず、全国の倒産・事業再生を専門とする弁護士、裁判所及び学者の先生方と幅広く交流させていただき、多大な信頼を得ております。

このような伝統ある当会の代表幹事という大役を仰せつかり、身の引き締まる思いです。

力不足であることは否めませんが、幸い、中堅、若手の実力者に執行部に入っていただきましたので、副代表幹事及び幹事の皆様の助力を得ながら、全力で代表幹事の職務に取り組んで参りたいと存じます。

さて、ここ数年は新型コロナウイルス感染症の影響により、当会の活動にも多大な制約が課されておりました。

しかし、2023年5月8日より、新型コロナウイルス感染症が「5類」相当となり、これまで課されていた制約が少なくなりますので、当会の良き伝統を継承し、様々な活動を通じて、ベテラン、中堅、若手の会員の活躍の場を提供していきたいと考えております。

そして、会員相互の研鑽を重ねることにより、厳しい社会情勢の中で困窮する企業や個人に対して、適切な支援、アドバイスのできる人材を育成することが責務であると存じます。

当会は、このような社会的使命を担っていることを自覚し、活動の成果を社会に還元して参る所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

次に、当会の主な活動の概要を紹介させていただきます。

1 月例会

原則として毎月第3木曜日の18時~20時に、有識者をお招きして、倒産・事業再生に関する最先端の動向・議論・判例等についてお話をいただくものであり、当会の最も基礎となる会合です。

講師には実務経験豊富な弁護士、研究者、実務家のほか、東京地方裁判所民事第20部(倒産部)の部総括判事にご講演いただくこともあります。

なお、この月例会は、第二東京弁護士会の継続研修において2単位が認められます。

2 裁判所との協議会等

年に2回、東京地方裁判所民事第20部(倒産部)において、裁判官と東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会の弁護士との協議会(20部協議会)が開催され、破産、民事再生、会社更生、特別清算、特定調停に関する論点の意見交換が行われています。

当会では、協議問題を倒産部に提案し、倒産部から指定された協議問題について検討の上、協議員を派遣して意見を発表し、倒産部及び他会と意見交換をしています。

20部協議会の検討結果については、月例会で当会の会員に共有しています。

そのほか、当会は、倒産部との連絡窓口として、倒産実務の安定と発展に寄与すべく活動をしています。

3 破産管財継続研修

 例年7月から11月にかけて、全4回で、当会の気鋭の会員が講師となり、破産管財業務全般にわたる基礎的な事項を解説する研修会です。

当会の会員のみならず、第二東京弁護士会所属の弁護士に広く受講していただいております。

毎回、東京地方裁判所民事第20部(倒産部)の裁判官にもご出席いただいており、研修の最後には実務上の留意点等についてお話を伺えることもあります。

 なお、この破産管財継続研修は、第二東京弁護士会の継続研修において2単位が認められます。

4 定例研修

 例年7月に、広く第二東京弁護士会所属の弁護士を対象とした、倒産法に関する研修会を実施しています。

 今年度は、2023年7月19日(水)18時より、著名な学者の先生をお招きし、「倒産法に関する担保法制の見直し」をテーマとしてご講演いただく予定です。

 なお、この定例研修は、第二東京弁護士会の継続研修において2単位が認められます。

5 倒産実務研究会

 新進気鋭の学者の先生のご指導を仰ぎながら、当会元代表幹事を中心として、2ヶ月に1回をめどに不定期で開催されている研究会です。

毎回、当会が誇る気鋭の会員が、ホットな論点について研究した結果を発表したうえで、参加者が意見交換をして、研鑽を積むことを目的としたものです。

 新進気鋭の学者の先生の鋭く、深く、かつ明快でわかりやすいお話が評判をよび、当会の数ある会合の中でも、最も評判のよい研究会の一つとなっております。

6 四会シンポ

 毎年春に、東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会および大阪弁護士会の倒産・事業再生を専門とする弁護士が一堂に会し、倒産・事業再生に関する最先端のテーマについてシンポジウムを開催しています。

毎回数百名が参加する全国規模のシンポジウムとして高く評価されており、シンポジウムの内容は、書籍化されたり、法律雑誌に掲載されたりしています。

7 書籍出版

 数年に1冊の頻度で、当会の会員有志が執筆した書籍を出版しています。

これまでに出版した書籍としては、次のようなものがあります。

『破産手続書式集(新版)』(慈学社、2018年)

『倒産法改正への30講』(民事法研究会、2013年)

『民事再生法書式集(第4版)』(信山社、2013年)

 現在、当会の中堅・若手の会員60名が参加して、書籍を執筆中です。今年度中には出版できる予定です。

8 合宿

 例年、一泊二日で合宿を行っています。

1日目は3時間~4時間にわたり、各会員から近時の倒産・事業再生に関する論点について発表をしてもらったり、「ヒヤリ・ハット」の経験を披露してもらったりするなどの勉強会を開催しています。そして、夜は一次会、二次会(カラオケ)、三次会・・・と会員相互の懇親を大いに深めています。

また、2日目は、歴史ある「英章(エイショウ)杯」ゴルフコンペを行い、優勝者には大変立派なトロフィーが贈呈されます。当会にはプロと見間違うような強者はいませんので、その分、誰にでも優勝のチャンスがあり、それほど経験のない方でも参加しやすいコンペとなっています。

 ここ数年は、新型コロナウイルス感染症のため、合宿を開催することができませんでしたが、今年は5月20日(土)~5月21日(日)に箱根湯本で開催する予定です。

以上

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